■はじめに 「新しい時代が始まっている。私たちは、いままで想像もしなかった素晴らしい次元にどんどん歩み入っている。新しい時代とは、かつての、物や地位や地縁、血縁を拠り所とする生き方ではなく、人間の奥深くにある光に目覚めた人たちが、絆を深め合いながら、共に歩んでゆく時代である。」 と、「はじめに」の書き出しで始まるこの書籍は、約1年前に出た書籍ですが、年月の経過にほとんど関係なく読める本です。現代にマッチした新しい感覚での見方、考え方、話し方、聞き方といったこと、心理学的、哲学的な要素をおりまぜた内容をわかりやすく事例を多数あげられて、読後には新鮮な感動と新しい発見をみることでしょう。 ■コミュニオンとは 著者は長年大学で教鞭をとられ、また長年のセラピー経験をされ、国際コミュニオン学会の提唱者として文学療法、エニアグラム、リスニング、セミナーなどの指導にあたられていて、多数の著書を出されています。そこでコミュニオンについて著者は、 「愛による魂の絆」を意味する。「コミュニオン」とは、人間の奥深くにある人間の存在そのものでつながり、調和して一つとなることである。 と説明されています。これだけでは何のことかよくわからないでしょう。宗教書か哲学書ではないかと思いがちですが、それをも包含しつつ、読み終わった後に近代日本文学専攻の著者であるがゆえに…と納得できるのではないかと思います。 ■内容 構成としては4章にわかれてその章立ては 第1章 他者に聞く 第2章 自分に聞く 第3章 コミュニケーションの知恵を活用する 第4章 大宇宙に聞く というふうになっています。この書籍に流れているのは章題でも分かるように「聞く」ということです。しかし「聞く力」ということにこんなにも奥深いものがあったのかと教えられます。そしてこの"力"をぜひ身につけたいと思うことでしょう。 ■こういう人にお薦め この書籍は新書版で読みやすく、学生、サラリーマン、OLの方はもとより男女を問わず "死の病に冒された者、心がすれ違った夫婦、引きこもる若者、荒れる子供に心痛める親" このような方にも読んでいただきたいという著者の願いが込められています。そして、「おわりに」の最後に 現在、「国際コミュニオン学会」という生涯教育の場で、たくさんの人たちが,成長し他の人を支えつづけています。まずエニアグラムを通して、自分自身を受け入れ、聞き方を身につけた人たちが、苦しみの中にいる人たちに耳を傾けているのです。それはカウンセリングでもセラピーでもなく、人間の弱さを知る人たちが、共に生き、日々を共に歩み、共に学び、共に成長していく場なのです。 この本の題である「愛と癒しのコミュニオン」を実際の社会に生かしていこうと提言され、積極的に活動されているのです。学校教育で決して学べないことや、何が社会に要求されているのか、人間関係をどうしたらよいのかということが、この本から大きなヒントを得ることができるのではないでしょうか。"愛と癒し"を求める人やそれを与えたいという方もぜひご一読をお薦め致します。 |
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