最近書店で山積みされている書籍を紹介します。本書の構成は、
第1章 「バカの壁」とは何か
第2章 脳の中の係数
第3章 「個性を伸ばせ」という欺瞞
第4章 万物流転、情報不変
第5章 無意識・身体・共同体
第6章 バカの脳
と成っております。「バカの壁」の章では、大学の学生が出産のビデオを鑑賞する授業を受けた後の男女学生を受け止め方に違いが生じたという事例を紹介し、自分が知りたくないことについては自主的に情報を遮断するということを誰もが日常生活で行っているという事実を紹介し、ここに壁が存在すると指摘しています。私たちは簡単に「話せば分かる」ということを言いますが、そう簡単ではないよということです。
脳の中での反応を最も簡単なモデルで表すと、
y=ax
という数式になります。ここで、xは脳への入力を、yはその入力に伴う反応(出力)を表します。aは反応を支配する係数ということです。
このモデルで考えてみると、a≒0というケースは何らの出力も生じないケースに相当し、a=∞というケースはxという入力が極めて大きな反応を生み出すというケースで、原理主義に相当するという特殊なケースです。つまり、ある情報に対する個々人の反応は係数a次第ということが分かります。
現在一般的には、情報は変化すると考えられているが、変化するのは人間の方で、情報そのものは不変であるという鋭い指摘もなされています。
利口、バカを何で図るかと言えば、結局それは社会適応性しかないと著者は主張しておりますがいかがでしょうか。たまには人間は本当に利口なのかどうなのか本書を手にして考えてみてはいかがでしょうか。
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