■日本の心を美しくする 今月の当会推薦書籍


 アドラー博士の
 「小学生に自信をつける30の知恵」

 星一郎著
 三笠書房 知的生き方文庫
 推薦者:山本るみ




まえがきより───

 かつて子育ては、おじいさん、おばあさん、近所の人など、いろいろな人がいろいろと協力をしてくれるものでした。お母さんが一人で育てるということは、それはどなかったのです。しかし、核家族化が進み、いつの間にか、「私の家の子」という考えが強くなり、子育ては、その子のお母さんが一人でするものになりました。

 さて、その結果、いまの子育てはどうなっているのでしょうか。「子育てに失敗してはいけない」、「子どもを幸せにするためには、こんなことも、あ んなこともさせなければ」と、焦りながら、不安に思いながら、若いお母さんたちは、子どもを育てているように思えてなりません。できるだけ子どもに失敗させないようにと考え、つい先回りをして、いろいろと手を出してしまっているのではないでしょうか。最近、甘やかされた子どもが多いように感じるのは、私だけではないはずです。

 親が子どもを甘やかしてしまう心の奥には、「子育てに失敗したら、どうしよう」という気持ちが強く働いています。皮肉にも、子供に失敗させないようにと育てることが、最大の失敗になるのです。



■現代の家庭事情

自分の子供を、社会に貢献できるような立派な大人として育てたい───世の中に、我が子の健全な成長を願わない母親はいないと思います。

確かに、この本の前書きにあるように、子育て=母親の仕事、というような認識が現代の時勢のようです。確かに都会では、祖母や祖父は近くにいない家庭が多いでしょうし、父親は毎日遅くまで仕事に追われ、子供の教育どころではありません。

このような、ご時世から「子育て」という未知でありながら、非常に重要な仕事に取り組まれ、どのようにしたらよいのか、ひとり孤独に悩んでいるお母様も多いことと思います。小学生の子を持つ、この私も何を隠そうそのひとりです。

書店には数多くの子育ての本が並び、早期からの英才教育のすすめを促すようなものも多く見かけられますが、私自身、いろいろな本を読んでみた中で、非常に優れた内容の本を読むことができました。それがこの「小学生に自信をつける30の知恵」という本です。


■子供に自信を与える子育ての方法

成績が悪い、友達ができない、引っ込み思案、いじめや不登校、非行や引きこもりといった問題はすべて、

 「自分に自信がない」 ということから発生している─── 

オーストリアの心理学者アドラー博士は、この観点から愛のある子育て論を説明します。

この言葉は、子供に自信を与える子育ての基となる、母親である自分への「自信」が持てなかった、私の心を変えてくれました。

この本の第3章では、具体的な例を挙げ、30の知恵と題し、いろいろな角度から子供に自信を与える言葉や知恵、ヒントを知ることができます。そして、多くのお母様方の学びと、そして子育てへの「自信」を持つことができるでしょう。

子供の心に、自分を好きになる心、そして他も愛せる心、このよき種をまいていくには、まずは、母親の自分に対する自信というものがなければ不可能であることを認識させられました。

子供が育つこと───それは母親も子供とともに一緒に成長していくことなのです。






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