■日本の心を美しくする 今月の当会推薦書籍



「お掃除社内革命」 橋本奎一郎著 中経出版

“小売業”発展への道 続編 (会社でも生かせる=心の商い)
店舗と人材をバージョンアップし、プラスαを持て!
(自らの心を改装し、創意工夫、気づき、感謝の心を育てよう)

推薦者:井出哲由



 日本経済は景気の低迷が続いており、不景気感が漂い“不況”という言葉が口癖のように言われています。確かに、消費税アップ以後の個人消費の低迷、金融不安、円安、株価の低迷、アジア各国の金融不安など経済環境のマイナス 要因が多くあるのは事実です。
 平成9年度の日本経済の実質経済成長率が戦後最低のマイナス0.7%、民間消費は戦後初の減少で前年比1.2%の減、住宅投資は戦後最大の21.1%の減少と記録ずくめのマイナス成長となりまた。
 さらに企業の倒産と失業率が増加し日本経済はデフレ傾向にあり、日本を映画でのタイタニック号にたとえる人までいます。

 しかし、日本の個人資産は千数百兆円あるという試算があり、日本の平均家庭には7百万〜8百万円の貯蓄があり、GDPは世界の15%〜17%程度もあり、この数字はヨーロッパの英、仏、独を加算した数字よりも大きい。
 日本経済の実体、全体像を把握するには、これらのことを十分に認識しておく必要があります。

 そこで、今売れているヒット商品をみると、ノート型パソコン、カーナビ、携帯電話、デジタルカメラ、ゲームソフト、平面ブラウン管TV、小型RV車、若い女性の過激ファッション(衣料品)、耐火金庫(番外です)などがあります。
 また日本人の海外旅行や、最近のフランスW杯に、あれだけの日本人サポーターが観戦に行くのをみても、とうてい不景気とは思えません。よく言われますが、現在は“不況”ではなく、“普況”と捉えるべきでしょう。

 これは、「本当に欲しいものならば、何万円でも何十万でも支払う」というのが今の消費者の姿でしょう。言い換えれば、「欲しいものが売れる時代」と言えます。日本人は高い貯蓄率があり、それだけの潜在購買力を十分に持っています。 日本の経済全体で、個人消費の占める割合が60%近くであり、景気回復のカギは、この個人消費回復にあります。“タンス預金”を引き出し、個人消費を回復させ日本経済を活性化する一翼を、小売業が担っています。

 では、現在の厳しい経済環境の中で、小売業が具体的に何をすればいいのかを考えてみましよう。前回にも書きましたが、もはや品質さえ良ければ売れるという時代ではないのです。
 まずは、購買意欲を刺激し、消費を喚起するためにも、他店にないこだわり(長所、サービス)、スペシャリティ(専門性)などが求めらてれます。
 即ち、お客様を引きつけるだけの魅力としての、キラリと光るプラスαがどうしても必要です。
 このプラスαは、各店それぞれ、独自のものをお客様に提供するためにも、パソコンソフトのように、常に店舗と人材のバージョンアップが必要です。
 アメリカの企業が日本で、エンターテイメント融合型デパートを建設中なのもその現れでしょう。

 次に、会社なども同じですが、「顧客満足をいかに実現できるか」が最も重要であり、商いの原点でもありです。では、顧客満足をお客様に提供するには、お店は何をすればいいのでしょか?
 ものには順序があり、何事も“基本”をおろそかにしては、成り立ちません。
この様な時期だからこそ、商いの原点である“基本”を忠実に実践していくべきではないでしょうか。



そのために、ここで、ユニークな書籍を紹介しましょう。

(全社員での「清掃、整理整頓」による意識改革、仕事のレベルアップ)
すべてはここから始まる 「お掃除社内革命」 軽く見るな!この不思議な力
職場を革新する、「お掃除」のすすめ方。“お掃除”とは、心がこもった清掃のこと
橋本奎一郎著 中経出版 定価1400円

○以下本書より要約

「たかが掃除」といえども、バカにしてはいけない。その奥は深い!
掃く、拭く、磨く=それは“心”をそうすることである。
汚れに気づかないようでは、お客様の心の揺れは見えない。気配りは、湧いてこない。
掃除を継続して実践することにより、気づきや、感謝の心が湧いてくる
そうすると、相手の気持ちが分かり、適切な対応が出来るから感謝される。
また、気づくから、創意工夫が生まれ、仕事の効率が上がる。(善の循環となる)
これは、頭で理解するものではなく、汗を流し体得するものであり、掃除を徹底して継続して実践すれば分かることである。
お掃除をすれば、会社は変わる。小売り、流通業や生産現場のみならず、一般のオフィスにおいても効果がある。



 読者の方々が今、忘れられている企業の生来のあり様と理想の企業風土を築いていくうえで、本書が必ずお役に立つものと信じている。(はじめに)本書が“お掃除”を通して社員の力を引き出すシステムづくりの手引き書となれば幸いである。と筆者は結んでいる。

 本書は、全て長年の実績に裏打ちされた内容であり、非常に説得力があります。小売業(百貨店、スーパー、コンビニエンス・ストア)を、清掃通信簿により採点しいるのは興味深い。掃除の下手な会社は衰退していく、清掃が行き届いている ところは業績もいい、一年で「気づき」「感謝の心」30%アップ出来る。
「清掃より仕事を優先」では順序が逆、トイレこそいちばんの美人に、全社的掃除活動計画、掃除の進め方やチェックシートなど、まさに掃除マニュアルであるともいえます。

 “お掃除”は、人間の思いと行いを正す、心の清掃にも似て、よくいうところの、“反省”にも通じるものです。反省と聞くと何か消極的な気がしますが、多くの人の幸福と、新たな発展のためにも、前向きの積極的な反省がどうしても必要となりす。反省は人間が生きていくなかで、欠かすことの出来ない普遍的なものであり、その奥は広くて深いのですが、人間は常々、思いと行いの点検、修正を必要としています。それは、汚れた床や窓ガラスに“輝き”が無いのと同じで、たとえダイヤモンドであろうとも、磨かなければ光らないものだからです。

 掃除は、商人としてお客様を迎える心構えとしての第一歩、基本中の基本です。本書を読んで“お掃除”を継続して実行すれば、間違いなく新たな気づき、発見があり、驚くほどの効果(心の改装)が実証されることでしょう。

 厳しい時代だからこそ、“基本”を忘れず、原点回帰し不変のものと取り組み、足腰のしっかりとした、店創り、会社創り(心の商い)に邁進しましょう。
 そして小売業は、店舗、人材のバージョンアップで、顧客満足度をさらに増大させると共に、プラスαによる新たな顧客創造を実現して、売り上げを伸ばし、個人消費の回復と、日本経済の活性化に貢献しようではありませんか。
 さらに、現在の世相感やムードに惑わされることなく、明るい未来を信じ、使命感を持って、多くの人の幸福と、新たな発展を目指して、日々努力精進してまいりましょう。

元気を出せ!輝かしい21世紀を、切り拓け!ニッポン!

最後に“お掃除”とは”心”がこもった清掃のこと!

掃く、拭く、磨く=それは“心”をそうすることである
     (心の改装、積極的な反省)

皆様の、ますますの繁栄発展をお祈りいたします。

*私の好きな言葉* 日々新たに、継続は力なり



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