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映画『キャスト・アウエイ』 〜本当の孤独〜 公開:2000年(米) 監督:ロバート・ゼメキス 主演:トム・ハンクス 推薦者:黒岩宏光 ■あらすじ 国際宅配便フェデックスに勤務するチャック(トム・ハンクス)は、敏速な業務遂行のため、世界各地の支社で激を飛ばす熱血サラリーマンであります。そんな彼が将来を約束した恋人ケリー(ヘレン・ハント)とつかの間の別れのはずの出張で、飛行機事故にあい、命からがら無人島に漂着します。 そこは、時間の概念も及ばぬ現代社会と完璧に隔絶された孤独の空間。TVも携帯電話もパソコンもない世界で流れる4年の歳月―――― 飛行機事故、海中での脱出シーンは「パーフェクト・ストーム」のような迫力、南海の孤島からの脱出は「パピヨン」を彷彿とさせます。それよりも25Kgも減量したという主演のトム・ハンクスの迫真の演技は特筆物です。本年度、史上初3度目のアカデミー主演男優賞に王手がかかっただけのことはあります。遭難前と後の25Kg減量したその容姿からは、ただならぬ役者魂を見ることができます。 ■本当の孤独 さて、映画はこのようなエンターテイメント性がありますが、ストーリーの方はものすごくシンプルにできています。そして、帰還後の彼を待っていたものは――――無人島での4年間、それは現代社会の時間の流れに換算すると、もうすでに浦島太郎のような、彼の存在を許さないほどの時間の流れでありました。 私たちは、この忙しない現代において、煩わしく複雑な人間関係を避けて通ることはできません。人との接点を避け、社会や対人関係に距離を置いた生活に身をおきたいと感ずる場合もありますが、彼の場合は自ら進んで社会と隔絶したわけではなく、アクシデントとしてそのような状況に身を置くこととなりました。 無人島にいる時、彼は愛する人を心の拠りどころとし、バレーボールに顔を書いた「ウイルソン」という親友も作り、ある面で心は豊かでした。それであるからこそ、4年間を耐え抜くことができたのであり、「物質的な孤独」の中で「精神的な豊かさ」がありました。 しかしながら、無人島を決死の覚悟で脱出し、豊かな現代社会に復帰したにもかかわらず、彼の心は「無人島」に残ったまま・・・「物質的な孤独」から「精神的な孤独」へと、その内容が変わることになります。「物質的な豊かさ」の中での「精神的な孤独」・・・現代社会の盲点ともいえる「孤独」の本質を、彼と私たちは見ることになります。 物質的な孤独には耐えうることができても、この精神的な、「心の孤独」に彼は絶えうることはできるでしょうか?――――その彼の行動を見る前に、私たちは?マークを残しながら映画館を去らねばなりません・・・・・・ 「キャスト・アウエイ」公式HP |
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