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映画『アイアン・ジャイアント』 〜アイアン・ジャイアントと大山倍達〜 公開:2000年(米)アニー賞9部門受賞 主演:ホーガース少年、アイアン・ジャイアント 推薦者:黒岩宏光 ■思い出される「空手バカ一代」 このアイアンジャイアントは現在ロードショー中で、86分の子供向けアニメ映画であります。ハリウッド映画のようなスペクタクル巨編でもなければトイストーリーのような最新鋭のCGアニメでもありません。上映映画館もワーナーマイカル系のみでの細々とした上映です。 この映画を見た後、小学生の頃、TVで「空手バカ一代」という、極真カラテの開祖大山倍達氏の自伝的漫画を見ておりましたが、その中のエピソードである一シーンが思い出されました。格闘王大山氏が、相手の格闘家に「まいりました!」と手をついて頭を下げる屈辱のシーンです。 若い頃の大山氏(漫画では飛鳥)は、世界中の格闘家を相手に異種格闘技戦を挑むのですが、これがとても強く、大山流ケンカ空手で並み居る強豪を撃破して行くわけです。なんせ、闘牛と生身の体で戦って倒してしまうぐらいですから、尋常な強さではありません。そんな最強の格闘家大山氏が、一度、完敗ともいえる敗北を期すのですが、この相手が、ヒクソン・グレーシーやピーター・アーツのような筋骨隆々の格闘家ではないんです。中国で太極拳を操る、皮肉にも小柄で貧弱な老人です。 大山さんは、初めこの老人を、全く自分の相手にならない者とあざ笑うように甘く見ていたのですが、世界の強豪を倒し「ゴット・ハンド」とまで言わしめた空手技がこの老人には全く通用せず、一撃も与えることなくついには格の違いを認め「まいりました!」と手をついて頭を下げることとなってしまったわけです。 相手に頭を下げた理由は2つあります。一つは、相手を見くびっていた自分の甘さを恥じる意味です。もう一つは自分より強い相手に対する敬意です。格闘家として謙虚に敗北を受け入れたという意味合いです。 ―――余談ですが物語では、このあとの大山さんはとてもえらいんですね。武道家としてのプライドを捨て、この老人に弟子入りし、武道とそして精神の修行を積むことになります。そして、世界を席巻する「極真カラテ」の土台を築いていくことになります。 ■涙と感動の渦 え〜、映画アイアンジャイアントとこの「空手バカ一代」が何か関係があるかというと、全く何の関係もありません。(^^;) 何が言いたいのかというと、みなさんがもしこの映画をご覧になられる時、この映画をなめてかかると、思わず「まいりました!」と頭を下げ、たかが「子供向けアニメ」などと思っていた自分を恥じることになりますよ・・・ということが言いたかったんです。(^^;) この映画は、あらすじもストーリー展開もシンプルかつわかりやすい内容なので、ここでの内容紹介や解説は避けます。そのかわり、この映画の内容を象徴するような、ジャイアントとホーガース少年の会話の一部をご紹介します。 (森の中で、猟師が鹿を銃で仕留めた後、死んだ鹿を前にしてのシーン)
ロボットでありながら、自らの未来を自分で選択した心優しいジャイアントとホーガース少年との友情に、クライマックスでは大人も子供も劇場中が涙の渦となり、ラストでは何ともいえない感動に包まれることと思います。 世知辛い世の中ではありますが、この映画に感動できる純真かつ謙虚な心を失っていない自分自身に対して、何かうれしさと感謝の思いが込みあがることでしょう。この映画をみて涙を流さなかったら、その人はもはや人間ではない―――ということだけをお伝えしましょう。 この映画は、お子さまをお持ちの方、いやお持ちでない方も、ぜひとも必見をお願いしたい映画です。 |
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