■「最近目立つ医療ミスについて考える」
日経ビジネスという雑誌の2002年10月7日号の166頁に、医真会理事長の森功氏の「過ちを繰り返す医療現場 刑事罰より原因究明を」というコラムが掲載されています。
その主張は、個々の医療ミスに刑事罰を科し、個々の医者を罰するような現在の対応の仕方では医療ミスの真の原因は追及されることが無く、一向に医療ミスはなくならないだろうと言う思いが読み取れる。対策として提案されていることは、
- 病院に対して事故原因の報告を義務づけ、その代わり独自の報告が提出されたら刑事訴追を受けない制度を導入する。
- 医師に求められる資質等を見直す。
医師免許の更新制度、定年制度の導入を検討する。
- 医師の教育制度にもメスを入れる。
レベルの高い医師が育てる教育制度に改める。
等である。
医者を一方的に信用して、自分の健康を真剣に考えてこなかった患者にも問題がある。自分の健康は自分で守る、自分の医療の責任は最終的には自分にあるのだと考え、病院や医者に対しては積極的に情報の開示を、説明を求める姿勢がないと自分の体は守れないと考えるべきであろう。
失敗学なる書籍が最近目に付くようになってきたが、それは主としてビジネスの世界の話として取り上げられており、医療の場合にも生かせることがたくさんあると思う。
そのためには、過去の医療ミスの事例が数多く報告され、そこから原因分析がなされ、再発防止のための具体的対策が提案・実施されなければ医療ミスを防ぐことは非常に困難になるだろう。
医療分野に限らず、一般の会社でもミスというような失敗情報は隠され、一般に公になるケースは少ない。最近の多くの事例が雄弁に物語っている通りである。
もっとまともな普通の社会を取り戻す為にも、医療ミスのできるだけ客観的な報告とそれに基づいた適切な対応策の提案と着実な実行が重要であると思われるのだが、皆さんはどう考えられるでしょうか。自分が当事者になってから、嘆いたり憤慨したりしてもその時は手遅れというものではないでしょうか。
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