■今月のコラム

「珠玉の言葉」 〜パート29〜

 選者:山下宏



 ■ 「10人の翁が教える長寿の秘訣」


昔、旅人が海岸を歩いていると、遠くから10人ほどの男たちが近づいてきた。よく見ると、男たちはとっくに百歳を超えているような老人たちだった。

だが驚くほど若々しく、にぎやかに哄笑しながら、すごいスピードで歩いてきた。どうやら仙人らしい。

旅人は老人たちの前でひざまずいて、教えを乞うた。

「どうすれば長寿を得られるのでしょうか」


一人ずつ謎の老人が答えた。

「わしは酒と煙草はやらん」

「わしは食後の散歩を欠かさない」

「食は淡泊にされるとよかろう」

「車に乗らず歩くことにしている」

「自分のことは自分ですることだ」

「軽い運動を毎日続けることかな」

「新鮮な空気を吸うといい」

「日光浴をして、わしは顔が真っ黒だ」

「早寝早起きがいい」―。

そして、最後の老人が言った。

「クヨクヨと心配するのをやめなさい」






【選者の一言】
古代中国では不老長寿を達成し、200歳や300歳でも若々しい仙人たちが存在したという伝説があるそうです。そうした仙人たちは毎年一回重陽の節句(9月9日)の後に、聖なる山や天空に集まって、天地宇宙の森羅万象にわたって話し合うということです。
私たちも日常のあくせくした生活を離れて、ひととき天地宇宙の森羅万象について蘊蓄を傾けるような心の余裕を持ちたいと切に願うものであります。






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