■『21世紀の企業像と経営者、管理者の役割』

今回より、経営コンサルタント「平本靖夫」氏による『21世紀の企業像と経営者、管理者の役割』がスタートいたします。これから企業家を目指す方、管理職の方、若手社員の方、すべてのビジネスマン必見のシリーズです。

毎月1回、全10回のシリーズで連載します。どうぞお楽しみに。




第一回

■はじめに
現在、企業をとりまく経営環境は極めて厳しく混迷の時代でもあります。
不景気、不景気と騒がれていますが、株式上場企業を含む企業の内約3分の1は黒字経営で「勝ち組」と呼ばれ、たくましく未来へ向かって前進していると推測されています。

一方、「負け組」と呼ばれる残りの企業は過去において(バブル期)企業経営の原理にはずれた企業行動をしたか、世の中に役立たないことをし続けたか、いずれも経営能力の不足がまねいた結果であります。27年間の中堅・中小企業の経営コンサルタント歴からの率直な実感であります。

今回の本紙面では、これから企業を創業しようとする起業家、すでに経営にタッチしているが確実な繁栄発展を実現したいと切望している中小企業家、そして企業内にあってよりよい企業経営をしたいと思っている管理者、更によい管理者になりたいと目指している企業内の若手社員向けに10回のシリーズにてお届けいたします。

私の自己紹介を少しさせていただきますと、私は実務直結型のコンサルティングを得意としており、執筆出版や研修の講師もよくやらせていただいております。代表的な出版物は「経営計画実戦教本(中経出版)」「理念経営のすすめ方(中央経済社)」等です。

従いまして、これらの本の内容と事例に基づいた話をもとに、企業経営のあり方、経営者・管理者がとるべき意思決定と行動について話を進めてまいりたいと思います。


■今日における企業の役割
現在、企業は数々の経営課題をかかえながらも、その活動に関わる全ての人々にとって、

 1)生活の安定と向上の場であり
 2)自己実現の場であり
 3)コミュニティの場であり
 4)人格向上の場であり
 5)社会貢献の場、です。

企業経営は日々経営課題の連続であります。経営者の悩みの80%は資金対策、つまり”金”の心配と言っても過言ではありません。企業はめまぐるしく変化する経営環境に合わせて、持てる経営資源(人・物・金・情報)を、たゆまなく強化し続けるイノベーション(変革)なくしては生き残れません。

企業は、少なくとも日本では、社会の重要な位置を占めており、もし仕事を失い、雇用を失って生活不安や未来への展望をなくせば、そこにつながる全ての人々の豊かさは失せて、不安と焦燥の生活へと入ってしまいます。

経済的豊かさなくしては、心の平和や豊かさは実現できないのです。それほど、私たちの心と生活に密接にかかわっているのです。ですから企業が「世のため・人のため」になり、業績を向上させ、生活を豊かにすることが求められています。心がければ実現でき、「勝ち組」に入れるのです。


■理念経営とは
この言葉は私の造語ですが、簡単に申しますと「世のため・人のため」を念じて企業経営をするということです。「自分および自分の企業が繁栄することが、同時に社会の繁栄のためでもある」という強い信念のもとに企業経営をすすめます。

近未来の経営環境の適応するためには新商品の開発、新市場の創造、次世代を担う後継者の育成は不可欠です。そして利益を出して自己資金を蓄えるダム型経営を実現することになります。理念経営ではその過程において、人をいかに人らしく遇するか、環境や次世代(未来)を見通しての価値基準を導入して、企業経営が人間社会に真に貢献することを”人間のための社会””人間のための企業”の実現を目指すものです。

企業経営における経営者の意思決定や行動指針について、次回より解説をすすめたいと思います。ありがとうございます。




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