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■トップが期待するヤング・エグゼクティブの条件(2) =結果を予測し、先を読み備える= 仕事のすすめ方の基本を新人の季節にしっかりと覚えられたかどうかは、大げさに言えば一生を決めかねないのです。またよい上司、先輩に巡り合う、特に自分を強く鍛えてくれる上司に恵まれたら感謝すべきことなのです。したがって部下を育てるヤング・エグゼクティヴは「教える者が一番学ぶ」と思って、部下を鍛えてやることです。鍛えるとはもちろんイジメやシゴキではなく、自立(律)した個性ある人間として出番を与えて、様々な体験を積ませて、タフな頭脳と体と心をつくる手助けをすることです。こうして順番に次世代を担う若者が育つ風土は生命力に満ちた組織体と言えましょう。 ■火の用心!のたとえ 意思伝達力向上や認識力や決断能力を高める訓練のたとえとして、「火の用心」の話はよく語られる話です。トップが「火の用心!」と役員に指示(命令)したら、役員が課長に「火の用心!と社長が言った」と伝え、課長は係長へ、係長は主任へ、主任は班長へ「火の用心!」と伝えて、社員は最後にミーティングで「火の用心!」と全員で唱和して、トップの指示は現場に届いたと全員が満足しているというたとえ話です。悪い組織運営として「お役所仕事・親方日の丸」や「大企業病」と言われますが、組織が硬直化し、状況の変化に柔軟に対応できなくなれば、環境適応力を失ってその組織体は滅びる危険性が極めて高くなるのが企業間競争の実態です。 トップが「火の用心!」と指示を出した真の目的は何であったのか、ブレークスルー的に考えてみる習慣をまずつけましょう。真の目的は店舗、工場、本社、流通センター等の建物や設備を消失して、サービスや商材の供給責任がはたせなくなって、お客様に迷惑をかけ、その結果企業が存続できなくなり、社員の生活も守れなくなることを防止するということのはずです。 そのように考えたならば役員は具体的な方針を考えて示さなかったならば、その役目を果たせないことになります。
等、こうしたことを検討して有事に備える具体的手順をシステム化することをトップは期待しているのです。予防のためには火災発生原因となりそうな全ての要素を洗い出すことになります。電気、ガス、ガソリンやその他の危険物、機械の作動油から湯沸かし器、台所、暖房器具等々出火の可能性のある全てを点検することになります。単なる「火の用心!」のオーム返しではリーダーの役割は果たせないのです。消火についても同じです。具体的な設備(消化器、消火栓、水か泡か気体か等)や初期消火のための連絡体制や具体的な初期消火の仕組み、またお客様や社員の避難方法・誘導方法の確保と日頃の訓練をどのように行うかを定め、実行することになります。 回復策としては保険や支援体制(別店舗、工場、協力社等)を常日頃きちんと用意しておくことになります。更には危険分散として二所生産や二社購買、予備設備を含む横のつながり(ネットワーク)を普段から構築しておくことになるのです。「火の用心!」はこの様に奥深いものなので、この有事に備える力、未来を予測する先見力がリーダーの最大の資質であるのです。 ![]() 上に示した体系図が基本的な機能組織のモデルです。また、この階層の多さと情報の伝わり方が遅く精度が悪くなることが、フラット型組織が望まれる理由となっています。 ■利益確保(目的)のための売上拡大(手段)か 利益計画の考え方(第2図)で述べたように、売上拡大が利益に結びつかないのなら、それは正しく経営されてないのであり、売上拡大が繁栄発展に結びついていないことになります。利益の確保の方法には色々な方策があるのであり、その方法を考え出すのがリーダーの役割なのです。「火の用心!」のたとえを参考に全員の知恵を集め、全員の意思を統合して取り組む大切さを是非知って、日々の活動に役立てる訓練を積んでください。基本中の基本をもって運用される原理原則こそ最も有用性の高いマネジメントツールなのです。 次回は、「ピンチのあとにチャンスあり」というタイトルで、逆境時における企業経営のポイントを述べます。明るい未来を拓くエネルギーを蓄えましょう。
以上
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