■『21世紀の企業像と経営者、管理者の役割』



 第七回 

人生計画をたてる(1)=人生100年の計を持つ=

■人生に五計あり
五計とは生計、身計、家計、老計、死計の五つであるといわれています。8月は太平洋戦争の敗戦があり、大きなパラダイムシフトがあった月です。お盆の行事があり、夏休みでもあり、人生を振り返るにはふさわしい月でもあります。この五計について私見を述べてみたいと思います。

皆様は人生計画を持っているでしょうか?そんな先のこと等考えてみたこともないし、無駄だと思う人も多いかもしれません。しかし、世に影響を与えるような仕事や業績を残した人は、皆大いなる志と人生計画をたてたと言われています。私もそうした方々に倣って高校を卒業する年に、今想うと漠然としたものでしたが、80歳までの人生計画を10年毎に区切って立てました。「カーネギーが人生計画を立てて、勉学と事業に取り組んだ」ということを本で読んでの影響からでした。

今、私は「人生100年の計」に対する修正計画を立てました。人生80年時代であり、一生を生命ある限り一生懸命に生き、次世代に続く若者にその仕事を受け継ぐとしたら、丁度400メートルリレーのバトンタッチ・ゾーンを駆け抜ける勢いを持続しなければ、自分の持区分は果たせないことに気がついたからです。ですから120歳ぐらいまで生きる熱意で80歳から100歳を生ききる念いが、心身ともに健やかに「世のため、人のため」に生きるエネルギー源となります。身も心も手入れをよくして人生計画をまっとうしたいと念じています。

では57歳となり、色々な人生経験を体験し、コンサルタント業を27年やって、延べ1万人ぐらいの経営者、管理者、ビジネスブレーンや政治家の方とお会いした観察を交えて、私の人生計画論をすすめたいと思います。


■生計・0〜20歳
一番始めは「いかに生きるか」ですが、これはとても深い意味を含んだものです。この世的には「体・知・心」をビルドアップする年代です。これから100年生ききるための基礎能力を強く鍛えて、どんな環境をも乗り越えて「生まれた意義」を達成できるようにする年代です。まず、よい習慣を体得しましょう。
  1. 読書(プロになる専門書を少なくとも千册以上、合計1万册)
  2. 日記を書く(日々の反省と明日への準備)
  3. 健康管理(肉体の特長を知り体をコントロールする方法)
  4. 自己管理(克己心やスケジュール管理)等
    自立した社会生活をできる術を身につけ、状況に応じて発揮できる訓練を積む
次に心がワクワクして「世のため、人のため」になり、一生続けられるような仕事は何かを考え続け、次のステップの身計の準備をします。五計は実はP−D−C−A(第1図参照)と同じようにサイクルしているのです。では真の生計とは何でしょうか?私たちは生まれる時代、地域、両親を選んで生まれてくると言われています。転生輪廻の視点からすれば、生まれてくる前にすでに人生の目的を立ててくるということです。しかし生まれ変わりのルールにより、前世の記憶は全て封印されて、生まれてくるとのことです。あの世に帰れば、再びその記憶は蘇り、人生計画をP−D−C−Aすることになります。

今回は五計を一通り述べて、次回以降に経験を交えて詳述いたしましょう。


■身計・21歳〜40歳
いかに身を立てるか。一人前の社会人として人々に認められる人間として自立するかを確立する年代です。就職・結婚・子育てがこの年代の大事業で、様々な人間関係も含めて経験を積むことになります。次々に現れる「人生の問題集」を毎日受験勉強のごとく取り組むことです。決して逃げないでこの経験(問題)から何を学びとるのかと受け止め、そして自分の特性を認識することです。自分の人生計画(使命)を考え、自分は何をもって「世のため人のため」になれるかを試行錯誤しつつも、全身全霊をもって考え抜きます。人生計画がありありとヴィジュアライゼーションできた人は、成功者になることは間違いないでしょう。孔子様が「15にして学を志し、30にして立つ、40にして惑わず、50にして天命を知る、60にして耳従い、70にして則を超えず」と語られていますが、私たちも目指したい人生計画であります。




■家計・41歳〜60歳
その道のプロとして世の人に認められるようになる年代です。企業家、作家、華道家、茶道家、武闘家、登山家等々家元的な評価を得ることですし、プロとして一流を目指すなら、どの分野で、どのように一家を興すかという年代でもあり、人生の中核、盛りの時代でもありましょう。


■老計・61歳〜80歳
加齢といわれる年代です。高年齢化社会だから申すのではありませんが、この年代をどのように生きるかが、きわめて大切な人生計画のポイントだと思います。この年代を「公」のために、多くの人々の幸せのために生きるのか、「私」として余生を送るのか、その人の徳が問われる年代です。


■死計・81歳〜100歳
死計は生きざま、死にざまということではなく、死生観を含んだ計画です。生命を永遠のものと認識するか、唯物論で肉体が滅びたら、全てが消滅すると考えるかということです。この認識の違いによって人生計画は全く異なったものになってしまう人生計画の原点なのです。


次回はこの家計、老計、死計を述べて、21世紀における有徳の人をイメージします。


■お知らせ

企業家、および起業家、事業継承者向けに「企業進化論と理念経営」を連載中です。
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