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人生計画をたてる(2)=人生100年の計を持つ= 第7回では「人生に五計あり」を一通り述べました。今回は家計と老計について私の経験を交えて述べます。 ■家計・41歳〜60歳 その道のプロとして世の人に認められる年代ですが、この時「徳」を積む心がけをもって仕事を進めたかが問われるのです。「徳」は生まれつき与えられるものではなく、この世において生きていく過程において身に付く後天的なものといわれています。才能は持って生まれるが「徳」は人間として生まれた時、等しくゼロからスタートして積み上げていくものであるとのことです。 「徳が足りない」とは、その人の成功によって「損をした」と感じていたり、思っている人がいて、その人の成功を「不当なもの」「承認しがたい」との嫉妬心やひがみを他の人に呼び起こしている状態であります。真の徳はそのような心を完全に消し去るだけの感化力を備えているのです。徳はどんな時に培われるのでしょうか。 逆境の時(ピンチの時)に不遇をかこったり、他の人や環境や運等に責任を転嫁して、自己責任から逃れたつもりで自分を見失う人が沢山います。そうではなく逆境を受け入れて耐えて生きる人、朗らかに展望をもって生きる人が、真のリーダーの器です。逆境の中にあっても、天意を読みとってこの逆境、この挫折が今自分に何を与えんとしているのかを学び取って、その後の人格形成に活かして、イノベーションした体験を持つ人に「徳」は非凡なる力として煌めくことになるのです。 もう一つは順境の時です。俺が俺がと全て自分の手柄とし、成功を私物化すると魔を呼び込むことになります。人の甘言、ほめ殺し、ヨイショ、裸の王様となって直言忠告してくれる友人も部下もなく、金目当ての取り巻きによって、落とし穴にはまってしまうことにもなりかねません。皆様の周りにもこうした人は数多くおられるでしょう。順境の時には、人を育て、その人が為すことを支援した人、多くの人々へ幸福や希望を与えた人に「徳」が生まれるのです。こうした徳ある人には、その時々に導いてくれる人が現れます。その人が貴人といえる方であり、恩師であり、真の友人であります。 家計は富を築き、名声を上げることのみにあるのではなく、真のリーダーとして人格的にも目標になる様な人物になることを目指す年代でもあるのです。私も今この年代を終わろうとする57歳ですが、振り返ると本を書いたことが大きな転換期になったと思います。出版社の友人の勧めでのことですが、ユニークなコンサルタントになれた一因と感謝しています。 また経済的にもバブルの時に大きな試練を受けました。その当時の私は、こうした悪い状況になったのは私の指示に従わないパートナーや能力不足の社員が原因と責任転嫁していました。しかし、よく考えて反省してみると、そうした人を採用したのも、仕事を適切にチェックできなかったのも、能力以上の仕事を与えてミスさせたのも、全て自分の責任と気がついたのです。それと良い人でいたい、いい上司でありたい、慕われたい、善人でありたいとする自らの甘さが、人を駄目にしていることを知らなかったのです。 「自分がかわいい」とする甘えの心が、あらゆる魔を呼び込み、一時の快感のために未来を失ってしまうのです。たとえ生命の危機に至ろうと不惜身命の決意で、経済が破綻しようと不退転の心で守るべき大切なものは何か?そしてこの命題を超えるのに人を害さず多くの人々を幸せにすることを考え抜いて智慧あるものになった時「徳」は磨かれていくのだと信じています。 ![]() ■老計・61歳〜80歳 私の街に素晴らしい81歳の方がいます。中小企業の経営を社員に譲って、商工業の発展や街おこしに取り組んでいます。この方とお付き合いさせていただくと、経営者の素敵な老後を感じて、私も勇気が湧いてくるのです。日常の行事をこなしたり、海外旅行にも行ける健康を保ち、広い人脈と深い教養で人々を結びつけているのです。 私とは丁度二周り、つまり24歳違いですが、私もあと25年は現役で仕事ができるのだと感じさせてくれたのです。これは大いなる希望です。60歳になると定年のことや介護のことや暗いことばかりイメージしてしまうかもしれません。サラリーマンであろうと公務員であろうと人生計画を持って生きれば、特に家計の時により多くの人々に与える人生を生きれば(趣味やボランタリー、もちろん仕事においても)老計は実現するのです。 60歳代になったらもはや自分のために働く時代は終わった、自分が努力したことによって評価され、それが嬉しいと感じる段階はもはや過ぎ去ったと思って、若者を育て、人々の幸せのために生きる人生でありたいと願っています。子育ても終わり、60歳代は第二の青春期、いやそれ以上の可能性が秘められていると予感している今日この頃です。 すこし長くなりましたが、次回は死計と生計を述べて、更なる人生計画に触れたいと思っています。
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