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「転生輪廻」という、人は生まれ変わる存在であるという思想が本当ならば、私の一つ前の過去世は、間違いなくイギリス人であったと自負しております。 という、どうでもいい話はおいておき、イギリスという国はとても良い国であり、私自身、この国の文化から多大なる影響を受けております。そこで、イギリス好きの私が送るイギリス特集を今回から数回に渡ってお届けします。 |
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■「スターウォーズエピソード1」
映画「ベンハー」の戦車レースを彷彿とさせる大迫力のポッドレースのシーン、通商連合軍のドロイド兵士とグンガン族の地上戦の戦闘シーンをはじめとして、映画「スターウォーズ エピソード1」は、その映像のほとんどを最新のデジタル技術を駆使して製作されたSF超大作である。いずれ、すべての映像が実写無しのコンピュータグラフィックスで代用できるのではないかと予感させるような、究極の特殊撮影といえるべき驚異の映像を見せてくれたのであった。 フォースの暗黒面に支配されていく少年アナキン・スカイウォーカーと、正義と平和の使者ジェダイの活躍するこの物語は最新映像もさることながら、とてもおもしろいストーリー展開であり、愛と勇気に彩られた壮大なドラマである。 さて、特殊撮影技術の点では、この最新技術とはとても比べものにならないが、今をさかのぼること30数年前、イギリスのジュリー・アンダーソン氏の製作した「サンダーバード」は、スーパーマリオネーションといわれる、人形を使用したTV放映用特撮ドラマであるが(劇場用映画も2本制作されている)同じく近未来を描いたSF超大作であり、コンピュータグラフィックスの技術など皆無の時代に作成された、愛と勇気そしてヒューマニティにあふれ、世界中の国々の子供達を熱狂させた名作ドラマであった。 ■Calling International Rescue!
人類初の元宇宙飛行士ジェフ・トレーシー氏は、空軍退役後、建設業で成功をおさめ大富豪の身となる。その後、彼の人脈と資金力により南海の孤島にサンダーバード秘密基地を建造する。天才科学者ブレインズらの協力により、超音速サンダーバードロケットの開発に成功し、最愛の5人の息子達らとともにサンダーバード国際救助隊を結成するのである。トレーシー家の長男スコットが搭乗する、サンダーバード1号は、ロールスロイス社製のファンジェットエンジン7基を搭載し、最高速度マッハ21.9で飛行することができる。地球上のあらゆる場所に、わずか30分で到達できる能力を持っているのである。搭乗する長男スコットは、エール大学とオックスフォード大学を卒業した秀才であり、冷静沈着な救助隊のリーダーである。 静止軌道衛星サンダーバード5号には3男のジョンが常時待機しており、世界中のSOS信号を自動受信することができる。ジョンからの救助連絡を受けたトレーシー隊長は、スコットにサンダーバード1号にていち早く被災地に向かわせ、到着後、移動司令室を現地に設置し被災状況を分析して、本部に知らせ、その救援メカをサンダーバード2号に搭載して、次男バージルは4男アランらとともに一路救助に向かうのである。 ■愛は風の如く 「5/4/3/2/1/THUNDERBIRDS AER GO!」と始まるテーマソングに乗って「サンダーバード」は日本では1966年4月1日にNHKにて第1回の放送が始まり、その後民放にて幾度となく再放送が繰り返され、その度ごとにファンを獲得してきた。ちょうどそのころに放送された円谷プロのウルトラマンシリーズなどの空想特撮ものとの相乗効果で、日本のちびっ子達を熱狂させていったのである。
未だかつて見たことのないメカニック、羽根が上下逆さまについたような変な形をしたサンダーバード2号コンテナから繰り出される救助メカの数々、トレーシー邸のプールがスライドし地下から大爆音とともに発射される1号、からくり屋敷のようなトレーシー島の仕掛けは、ちびっ子達の眼をTVに釘付けにし、ウォータースライダのようなパイプに乗って2号に搭乗するバージルの姿を見て、何人のちびっ子達に、「俺ものってみてえぇぇぇぇ〜」と叫ばしたことであろうか。このメカのプラモデルの人気といったらただごとではなく、特にサンダーバード2号のプラモデルを所有したことのないこの世代の男子はいないとまで言っていいであろう。イマイ社から発売されていたサンダーバード秘密基地の豪華セットは、まさに夢のおもちゃであり、とても一般庶民の子供では買ってもらえるような代物ではなく、デパートの売場で垂涎とため息で眺めつつ、この時代の多くの子供達を物欲番長へと駆り立てたのである。 ■あふれくる人類愛と博愛の精神 かくして、このトレーシー氏と5人の優秀な息子達とともに、国境、思想などにかかわらず世界中の人々を災害から救う活動を開始し、命がけの救助活動をおこなっては、救助後は一杯のお茶もご馳走にならず、なんの見返りも求めず風のように去ってしまうのである。サンダーバードロケットの秘密が悪用されることを危惧して、その活動自体は一切が秘密裏に行われるのである。まさしく、吹き抜ける愛は風の如くのようなドラマだったわけである。 当時はただ単にかっこよさだけに捕らわれてみていたドラマであるが、大人になってみて再度その内容を確認してみると、そのコンセプトの質の高さには驚かされる。あふれ出るような愛と勇気と人間味に彩られているのである。国境を越え、舞台を地球上に設定してある点もすばらしい。 また、ストーリーをよくよく見てみるとこのドラマの中で起きる災害の多くは「天災」ではない。科学技術が発達した近未来において、そのテクノロジーゆえに対処できない災害を描く内容であるが、その根本は偶然起こるべくして起こりうる「天災」ではないのだ。悪しき心によって彼らの活動を妨害する悪人フットらによる策略も含め「人災」によるものが多いのである。科学が発展し豊かな世の中になっても、いつの世でも人々の心のあり方によって惨事は起こるのである。 しかし、その災害を救うのもその最先端の科学であり、スコットをはじめ彼らが命がけて救助を行うは、ブレインズらが開発した救助メカや最新のテクノロジーに絶対の信頼をゆだね、疑うことなくその科学の万能性を認めては、そして信じて堂々と沈着に人命を救うのである。人間の愚かさもまた然り、人間の良き想像力の素晴らしさを信じるもまた然り。自分たちを救うのもまた自分なり。人間へのあつい信頼がなければ、命を張った救助活動など成り立つことはないだろう。 サンダーバード救助メカの中には、子供達をびっくりさせるような仕掛けとともに、人間への大いなる愛情とそのメッセージが隠れている。 先ほどの円谷プロの特撮スタッフや東宝のゴジラ、モスラなどを製作した特撮スタッフらにも、このサンダーバードの特撮とそのヒューマニティあふれる内容において大きな影響を与えたそうである。そして当時、このドラマを見た私たちにおいても、この作品から、幼い心に正義と勇気とそして博愛の精神を知らず知らずに勉強させていただいているようである。これらのドラマをご覧になった世代の諸兄は、ありがたいことにこれらの博愛精神を無意識のうちに、このイギリス産のドラマから必ずや良い影響を受けているに違いないと思うところなのである。 ということで、このサンダーバードとこの作品を生んだイギリスはとても偉いのである。(^^;)
次回、イギリス特集2は、「イギリスは美しい〜華麗なる紅茶文化」の予定です。 |
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